八岐大蛇から出た草薙神剣が祀られる「熱田神宮」


熱田神宮は愛知県名古屋市にある神社です。天皇の象徴である三種の神器のひとつ、「草薙神剣」を古代よりご神体として祀っているので「神社」ではなく「神宮」の名前がつけられています。
天皇はその地位を継承する際に血筋だけではなく三種の神器を継承する事が条件とされており、皇室にとって自分達の正当性を示す神社として大事に扱われてきました。
草薙神剣は日本神話において、スサノオノミコトがヤマタノオロチを退治した際に大蛇の尾から現れたとされる神剣であり、またヤマトタケルノミコトがその身に訪れた危機を救った剣であると古事記や日本書紀に記されています。
力の象徴でもある草薙神剣をご神体として祀っている事から織田信長をはじめとする戦国大名などが多く参拝し、また宝物として国宝を含む重要文化財の刀剣も数多く収蔵されています。
境内には熱田神宮が所持する神宝を展示する熱田神宮文化殿が存在し、月替わりで様々な展示が行われています。
同じく三種の神器である八咫鏡をご神体とする伊勢神宮とも多くの関わりを持ち、秋の風物詩の一つである全国大学駅伝では、スタート地点は熱田神宮、ゴール地点を伊勢神宮として行われています。
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