大地を切り開いた神へのお礼参りが由来「お走り祭り」


お走り祭りは、兵庫県養父市で毎年4月中旬に開催される養父神社の行事です。「お走りさん」という愛称で呼ばれているこのお祭りは約1800年前から行われており、養父市無形民俗文化財に指定され、但馬三大祭りの一つといわれています。起源は、神功皇后が朝鮮半島への交流からの帰り道に養父神社に葛の葉餅を献上し、その一部を斎神社にお供えしたという説があります。
養父神社から、150キロもある重い神輿を地元の人々がかついで20キロほど離れた斎神社へと移動し、お参りをします。「はっとうよござるか」という掛け声をかけながらねり歩きます。この掛け声はお祝いの餅を分ける量が「八斗で良いですか」という意味があります。八は昔から縁起が良い数字なのです。
移動の途中に大屋川を神輿をかついだまま渡る川渡御という儀式もあります。川に胸までつかりながら神輿をかついで歩く姿はまさに勇猛果敢です。
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