五十猛命の神託で引っ越した「来宮神社」


静岡県熱海市の来宮神社は、この地の地主の神で来福・縁起の神として古くから信仰されています。御祭神は、三柱を主祭神としています。
一神は、大己貴命で国造りの「大国主命」で知られる営業繁盛・身体強健の神です。二神は、日本武尊、日本古代史上の伝説的英雄で武勇と決断の神です。
三神は、五十猛命、須佐之男命の子供で日本の木々を植樹した言われる樹木と自然保護の神です。
今から1300年前、710年頃6月15日に熱海湾で漁師が網をおろしていた時に、御木像らしき物がこれに入ったので不思議に思っていると、童子が現れ『我こそは五十猛命である。この里に波の音の聞こえない七本の楠の洞があるからそこに私を祀りなさい。そうすれば村人はもちろん当地へ入るものも守護するから』と告げられ、村民達が探し当てたのが、この熱海の西山の地でした。
毎年の6月15日になると、この日に神に麦こがしをお供えした故事にならって、海岸へ出て麦こがしを撒き散らす「こがし祭」が行われます。この麦こがしを浴びると、無病息災・身体健康になると伝えられています。
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