base

にゃんと?!また旅

カテゴリー

youtube instagram facebook twitter

起源も由来も不明の奇祭「ケベス祭」

ケベス祭は、大分県国東半島の岩倉八幡宮で、毎年10月14日に行われている火祭りです。起源や由来は不明の奇祭で、ケベスという名前の意味も分かっていません。かつて旧暦の9月14日に行われていたことから九月祭とも呼ばれていました。

白装束の「トウバ」が守る燃え盛るシダの山に、奇妙な木彫りの仮面をつけた「ケベス」が飛び込もうとし両者が攻防を繰り返します。ケベスが棒を火に突っ込み火の粉を散らし、トウバも棒の先に燃えているシダの束を付けて暴れまわり、参拝客は逃げ回ります。この火の粉を浴びると無病息災になると言われています。「トウバ」は神社の氏子が年ごとに交代で務めていました。「当番」が語源ともいわれています。

ケベス祭の由来については3つの説があります。1つ目はケベス祭の神事を司る方による蹴火子が転化したという説です。蹴火子とは神主の祝詞に書かれている言葉で、古代の女王の神功皇后が三韓征伐の際に虎狼が余りにも多く夜眠れなかったために、火を焚いて近づけなかったという話が起源となっています。

2つ目は、郷土史家が唱える恵比寿説です。ここでいう恵比寿とは、夷とも書かれる漁民信仰において漁をもたらす神のことです。この信仰を伝播させた海人族が夷と呼ばれており、このエビスと土着の民トウバとの争いを表現しているということです。

3つ目は、考古学者が唱える鍛冶神です。国東半島一帯は砂鉄の産地で、紀氏一族という中央にまで知られた刀鍛冶も誕生しています。火を大切に扱う鍛冶が信仰と結びつき祭という形で残ったものと想定しています。

このように起源も謎めいているケベス祭は、平成12年に国の選択無形民俗文化財に選ばれています。

取材・記事・編集=磯嶺裕・佐々木ひろこ・やすざえもん・ms-work(ミューズワーク)
 コンテ=磯嶺裕 線画=夢山紗也佳 塗り=カタツモリ

※ 各記事の情報は取材当時のものです。

topback