琉球の神が築いたと伝わる城 ~玉城城


沖縄の城といえば県内最大規模の大きさを誇る首里城が有名ですが、その他にも島にはさまざまな城が存在していました。
その中でも玉城(たまぐすく)城はかつての琉球王国時代にあった最古の城跡と言われています。
現在の沖縄県南城市玉城にあたります。
天然の要塞を元に作られた玉城城は正確な築城年数こそ明らかにされていませんが遺されている石垣から約600年前の12~13世紀頃ではないかと推測されています。
天然の一枚岩をくりぬいて作られたトンネルのような城門が特徴的です。
玉城城は琉球の国土を作ったとされる女神アマミキヨの子孫が築城し、その子孫が歴代の玉城城主だったという伝説が残っています。
女神アマミキヨについては1650年に成立した琉球王国の歴史書に琉球の創世神話として記載されています。
玉城城跡地には祭壇のようなものがあり、城自体の小ささもあって居住・軍事といった用途にも使われてはいましたが祭祀的な施設として築城されたのが大きいのではと考えられてます。
玉城城の石垣や城壁は第二次世界大戦後の米軍統治時代に建築用石材として利用するため持ち去られてしまっており、現在は一部の城壁、石垣といった跡のみとなっています。
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