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大和政権ヤマト政権と東北の繋がりをあらわす「塚前古墳」

塚前古墳(つかまえこふん)は福島県いわき市にある全長百二十メートルに及ぶ古墳です。
現存しているのは円形の一部分のみですが、二〇一七年の調査結果で六世紀中期の古墳としては東日本でも十指に入る最大規模の前方後円墳であることが判明しました。

当時、権力者の墓である古墳を作るためには大和政権ヤマト政権の許可が必要でした。
古墳時代初期は各地方にてそれぞれ首長が独立していましたが、次第に古墳時代の中心部である奈良盆地付近へと権力が集約されていきました。
特に前方後円墳は六世紀頃になるとほぼ地方では築造されていません。
その中で塚前古墳の存在は東北地方に大和政権ヤマト政権と関係の深い豪族が存在していたという証明になります。
また、塚前古墳から発掘された副葬品も埴輪など他の前方後円墳と種類が共通しており、政権中心部から遠く離れている地域にも首長の権力が及んでいたことにもなります。
古墳の大きさは埋葬された人物の生前の権力の大きさを示していると考えられています。
塚前古墳の存在により、東北地方の豪族は政権との繋がりが薄れていったため古墳時代後期に大型古墳は作られなくなったというこれまでの定説を覆すことになりました。
古墳時代は文献史料がほとんど存在していないため、塚前古墳は考古学的にも歴史的にも価値のある古墳です。

取材・記事・編集=磯嶺裕・佐々木ひろこ・やすざえもん・ms-work(ミューズワーク)
 コンテ=磯嶺裕 ラフ=鈴木裕美 線画=鈴木裕美 塗り=カタツモリ

※ 各記事の情報は取材当時のものです。