琉球統一に消えた城 ~宇江城


宇江城は、今の沖縄県久米島にあった城です。沖縄県内で最も高い場所にある城とされており、山頂に築かれていました。
高い山の無い沖縄県では、標高310メートルでも高層であり、宇江城からははるか地平線を見渡せます。
この城は、一説によると久米仲城按司という人が15世紀頃に建てたと推測されています。久米仲城按司は王国成立以前の琉球諸島での支配者の称号として用いられていた名称であり、個人名ではないため、どんな人物かは今も不明です。
宇江城は築造されてから100年程でその役割を終えてしまいます。琉球がひとつの王国として統一された後、王家が中央集権化を狙って各地方を制圧していく最中に落とされたと言われています。
宇江城跡地からは壺などの輸入品が出土していて、当時としてはおそらく本州よりも他国との交易を盛んに行っていたと思われます。
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