山の神に猟の収穫を感謝する「小玉川熊まつり」


小玉川熊まつりは、山形県小国町で300年以上の歴史があると言われている祭りです。小国町は熊などを集団で捕獲するマタギの里であり、仕留めた熊の冥福を祈り、収穫を山の神に感謝する祭です。
この祭で最も重要なのは、熊の収穫を山の神様に感謝する神事です。祭壇の側で沸かされた湯を笹につけて観客に振りまく湯立ては、しぶきがかかると無病息災や厄払いのご利益があると言われます。他には、熊の毛皮をかぶった人間を熊に見立ててマタギによる伝統的な熊狩りが実演されます。様々な役割を持つチームで行われ、全体の指揮者の合図で鉄砲で待ち構える人の方へ追い込んでいきます。また、熊を追い立てるときに出す「ホーリャー」という声で
大きさを競う大会も行われます。
命を懸けて熊に挑むマタギに欠かせない重要な祭であり、マタギの地ならではの個性豊かな祭です。
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